自己主張をしない権利
アサーション権には、「自己主張をしない権利」というものがあります。
これは、時と場合によって、アサーションしてもしなくても良いという権利です。
アサーションは、非主張的にも攻撃的にもならず、自分も相手も大切にする自己表現(アサーティブ)をすることです。
しかし、相手にとっても自分にとっても気持ちのいい結果にならないだろうと判断すれば、無理にアサーションすることはありません。アサーションしないことも立派な決断です。
単純なケースですが、ハンバーガーを頼んだのにチーズバーガーが出てきたりしても、別にいいやと思えばそのまま食べてしまってもかまいません。
かなり感情的になっている相手に対して、アサーティブになっても、かえって危険になるならば、アサーションを放棄してもかまいません。
労力に対してアサーションに値しないと感じた時や、危険が迫っていると考えた時は無理にアサーションになる必要はありません。
アサーションを学んでいると、つい日頃から「アサーションしなくてはいけない」と考えてしまいがちです。
アサーションを学んだ後、はりきってそれを実践していたのに、家族や周りの人から「最近おかしいね」と言われてしまう人もいます。今まではひかえめな人だったのに、いきなり自己主張するようになったからです。アサーションとは非主張的にも攻撃的にもならない自己主張です。それと同時に、自己主張しても、引っ込んだりしてもよいものでもあります。
この権利は、「アサーションしなくてはいけない」という息苦しさを開放するとともに、決断に柔軟さを与えるものです。
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